粉飾決算があった場合の消費税の取扱い

【事例】

M社は、実際には赤字決算であったが、対外的な事由から黒字決算とする必要に迫られ、1,000万円の架空売上げを計上した。この場合、次のような処理及び手続は可能か。


@ 架空売上分を課税売上から除外して消費税の精算を行う。
A 架空売上分を課税売上に含めて消費税の申告を行い、その後1年以内に更正の請求を行う。

■ポイント■

  • 消費税は、法人税と異なり「確定した決算」に基づいて申告するという要件はなく、また仮装経理があった場合の特別の規定はない。
    したがって、仮装売上分は、現実に課税資産の譲渡等がないため、上記@の処理は可能であり、また、国税通則法23条1項に基づく上記Aの更正の請求も認められることになる。
(注) 法人税法では、法人の提出した確定申告書に記載された所得金額のうちに、事実を仮装して経理した金額がある場合は、法人がその後の事業年度の確定した決算において、その仮装した経理を修正する経理をし、その経理したところに基づく確定申告書を提出するまでは、税務署長は、減額更正をしないこととされている。
したがって、粉飾決算に基づく法人税の過大申告があった場合、納税者が更正の請求をしても、直ちに減額更正を受けることはできない。